フィレンツェモザイクの歴史はメジチ家に乞われ、ルネッサンスで花を開かせ、19世紀の終わりまで 、300年以上にも及びます。ミケランジェロはそれを
“永遠の絵画”と呼び賞賛しました。
フィレンツェの芸術のパトロンはご存知のようにメディチ家です。そしてMosaico Fiorentinoもメディチ家の保護のもと、ルネッサンスの中で花を咲かせました。
フェルディナンド1世が1588年、公式に半貴石を使った工房を フィレンツェに創設してからはフィレンツェ・ミラノなどのイタリアの職人達だけではなく北ヨーロッパの職人達も働く、まさに芸術・
文化の中心都市にふさわしい国際的な工房となりました。
フィレンツェモザイクは別名“Commessi”と呼ばれ、天然の石を使ったモザイクの細工のことを指します。
つまり様々な形にそって半貴石を切断し、それを組み合わせて細工をほどこすもので、石と石を継ぎ目が分からないように精巧につなぎ合わせていくものです。その当時はテーブル、チェスボード、宝石箱、様々な家具に施され、“石の絵画”と呼ばれ愛されました。
現在の工房も昔の工房と同じような方法でモザイクを作ります。まさにフィレンツェの歴史と伝統の息吹を感じながら、その当時と同じような道具や技法を使って一つ一つ作り上げていくこの石のモザイクは、大自然と歴史の偉大さを作り手も、そしてそれを手にとる貴方にも感じることのできる世界でただひとつの芸術だと思います。
フィレンツェモザイクの工程
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